HSPという特性について知る

こんにちは。臨床心理士のさとうです。

今年は外出する機会も減ってしまい、なかなか季節を感じることも少なかったように感じます。

これまでしてきた当たり前なことができないからこそ、些細なことが幸せだと感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

さて今回は、タイトルにもありますように、最近よく話題にもなっています「HSP」についてお話していきたいと思います。


HSPとは・・・?

このブログを読んでいる方の中にもHSPについてご存じの方もいらっしゃると思います。

HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)といい、「人一倍繊細な人」という意味で、この頭文字を取ってHSP(エイチエスピー)と言います。


最近では、子どものHSPについても話題として出てくることが増えており、HSC(ハイリ―・センシティブ・チルドレン)と記載されることも多くなりました。


そもそもHSPとは、90年代のはじめ、繊細な人についての研究をはじめたエレイン・アーロン(Elaine Aron)博士によって付けられた「人の気質」を表す名称です。

アーロンによると、繊細な人と、繊細でない人では脳の神経システムが異なるといいます。

また、5人に1人はHSPの気質を生まれ持っていると言われているため、珍しいことでもなければ、病気でもなんでもございません。

繊細な方の特徴とは

まず、繊細な方の特徴についてお話していきたいと思います。


・五感に敏感(音、光、臭い、触感、味覚が敏感)

・疲れやすい

・ストレスが体調に出やすい

・物事を深く考えすぎてしまう

・行動を起こすのに時間がかかる

・相手の表情をよく観察している

・些細な変化に敏感

・自分よりも相手の気持ちを優先しがち

・周囲の視線を気にする

・無理をしすぎてしまう

といった特徴を持っています。

これらを読んで「すべて当てはまる」と感じた方もいらっしゃれば「全く当てはまらない」と感じた方もいらっしゃると思います。

私は、疲れやすく、物事を深く考えすぎてしまったり、ストレスを感じるとすぐに体調に出てしまいます。

(過去に盲腸3回かかり(さすがに摘出しました)、胃腸炎や逆流性食道炎にもしょっちゅうなります)


自分は当てはまらないと思っていても、家族や友人、同僚など周囲の方に当てはまる項目はあったのではないでしょうか。

傷つきやすく、落ち込みやすい方が周囲にいると、少しでも元気づけたくてこのような声掛けをしてしまっていませんか?


ついついやってしまう声掛け

・考えすぎだよ

・気にしすぎだよ

・そんなこと気にしなくても誰も見てないって

・細かいなぁ

・いつまでもくよくよしすぎ

・神経質だよ

・無理しすぎ

・まだ落ち込んでるの?

・自信もっと持ったらよいのに

などです。


実際に落ち込んでいる方の様子を見ていると、小さなことに悩んで落ち込んで一歩踏み出せないのはもどかしい、見ていてつらいという気持ちになりますよね。

だからこそ、「大丈夫だよ」「元気出して」と励ましの気持ちでついついこういった声かけをすることが多いと思います。


しかし、繊細な方にとっては・・・?

・自分が悪いのかな

・なんで落ち込んでいるのにそういった言葉をかけるんだろう

・気にしないなんてできない

・ダメな子だと思われているのかな

・やっぱり私の考え方が変なんだ

・自信のないわたしはダメなんだ

・私って情けないのかな

・もっと〇〇ができていれば・・・

・なにかよくないことでもしたかな


と捉えてしまうことも多く、次第に「私なんて」「どうせ」というように常にネガティブに物事を考えてしまう悪循環になってしまうのです。

日々の生活の中で小さなことが大きなストレスとなり、そういったストレスの積み重ねでどんどん自己肯定感が低くなっていってしまうのです。


では、繊細な方はどのようにして自己肯定感を育めばよいのか。

また、周囲の方はどのような対応をすればよいのか。

別のブログでより具体的に話していきたいと思います。



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